ブランディング マーケティング基礎知識

ブランドロゴ。世界一分かりやすく有名なロゴや役割・使い方解説

ヒロヴィンチ

東証一部上場企業現役マーケッタ―/ブランドマネージャー【経歴】愛知県私大卒>>消費財大手メーカー(特定分野アジア1位)▶チェーンストア営業▶ブランドマーケティング▶ショッパーマーケティング。アーティスト、英会話教室、大手クレジットカード会社など中小大手30社以上のコンサル経験。東京都在住。

この記事は、こんな内容!

ブランドロゴって一体なに?どうやって使えばいいの?優れたブランドロゴの条件とは?これからロゴマークを作成しようと考えているあなたにお勧めの記事です。有名なロゴの紹介や、ロゴマークの果たす役割、使い方、良いブランドロゴの条件について、世界一分かりやすく解説していきます。

ブランドロゴ(ロゴマーク)って何のこと?

有名なブランドロゴ(ロゴマーク)を使ってクイズに挑戦!

さて、ここで突然ですが問題です。

以下の画像を5秒ご覧になって答えてください。何に見えますか

何か頭に浮かんだ方は、スクロールしてください。

※各社とは関係ございません。

何か気づきましたか?

それでは答え合わせです。実は上のロゴマークは全部ニセモノ。

以下が、正しいロゴマークです。

※筆者の責任において、各社公式ホームページから引用しています。

どれも有名なロゴマークですね。

あなたはこのクイズ、見破ることが出来ましたか??

心に浸透しているロゴマークほど、意外とこの違いには気づきにくいものです。

ブランドは、あなたの記憶の中に染み込んでいる

さて、クイズの答えに気付けた人も、気づけなかった人も、「ブランドロゴ(ロゴマーク)」について学んで行きましょう。

皆さんがいつも使っている商品・サービスには、おおよそ「ブランド」がついていますね。

その「ブランド」には、使ったときのあなたが感じた価値キモチが日々蓄積されています。

Bさん(消費者)

今日も良かったな~

今回はこんないいところに気づいちゃった

新しい商品も素敵だったな。

数日後…

Bさん(消費者)

どれにしようかな…あ、これいつものブランドだ。

あ、あのブランドの新商品だ!試してみよう!

このように、ブランドとは、お客様と接触するごとに価値が溜まっていく、ポイントカードのようなもの

貯めるほど、お客様と次に接触するときの効率が良くなったり、類似製品の中からでも選ばれ易くなります。

ブランドに価値が蓄積されて次に選ばれやすくなる効果を「累積優位性」といいます。

お客様の記憶に残る手助けをするのがブランドロゴ(ロゴマーク)の役割

さて、ここで活躍するのがブランドロゴ(ロゴマーク)です。

ロゴマークの価値を知らずに、なんかかっこいいからロゴマーク作ろう!と思っている方、多いですよね。

ロゴマークを作る意味を知っておくことがとっても大切です。

人が記憶しやすいのは色・形

文章、音声、写真など、記憶に残るものはいくつかあります。

その中でも人間は文字や言葉よりも、色や形が最も記憶しやすいといわれています。

例えば、誰もが知っているようなブランド「ケンタッキー」「ソフトバンク」「アップル」などのロゴは全員が頭に浮かぶと思います。

一方で、そのブランドのキャッチコピー(文字)は思い出せますか?

このように、ブランドロゴ(ロゴマーク)は「オリジナルの色・形」で形成されており、買い手と売り手の接点で最も記憶しやすいものなのです。

単に商品やキャッチコピーばかりを宣伝するよりも、それとセットでブランドロゴ(ロゴマーク)を介在させる方が、記憶への残りやすさが何倍高いのです

ロゴマークづくりには多額の費用を掛けなくていい

あの有名なブランドロゴ(ロゴマーク)は、一体いくらお金を掛けている?

さて、世の中で成功している有名なブランドのロゴマークについてのお話です。

事例としていくつか有名なロゴマークを見ていきましょう。

※筆者の責任において、各社公式ホームページから引用しています

これらの有名なロゴマーク、デザインに一体いくらお金を掛けているか知っていますか??

  • ペプシコーラ…100万ドル(約1億9,000万円)
  • Google…無料(創設者の1人が考案)
  • twitter…15ドル(約1,780円)
  • BBC…180万ドル(約2億1,420万円)
  • NIKE…35ドル(約4,160円)
  • コカ・コーラ…無料(1885年から存在)

こうしてみると、必ずしもお金を掛ければよい訳ではなさそうですね。

ロゴマークのデザインにお金を掛けられればいいですが、それだけが正解ではありませんね。

結論、自分で作成しても、お友達に作ってもらっても、副業サイトなどで依頼しても良いというのが筆者の結論です。

ロゴマークづくりには「Canva」がおすすめ

ロゴマークをこれから制作しようという方には、Canvaがおすすめです。

Canvaは数えきれないほどたくさんの素材からデザインを組み合わせることで、カンタンに無料でロゴが出来上がります

デザインに詳しくなくたって、文字も打ち込んで好きなフォントを選ぶだけ。素晴らしいロゴがサクッと制作できます。

「私はイチからこだわってロゴを作りたいんだ!」という方には向きませんが、ロゴマーク作成に時間とお金を掛けるより、他のことに時間とお金を割けた方が良いですよね。

加えて、筆者はProプランの利用をお勧めしています。(メンバーは5人までで1,500円/月)

Canva Proプラン特徴

  • 無料トライアル期間がありすべての機能を試せる
  • 複数の商品ロゴを「ブランドキット」で管理できる
  • HPやブログ等で使える画像、音楽、ビデオ等7,500万点以上が使い放題!
  • チームで一緒に作業できるので、複数名でのブランドロゴ一元管理がスムーズ
  • ブランドロゴを浸透させるためのエコバッグやマグカップ等アメニティグッズ制作も可能
  • 画像の背景が邪魔だな…と画像加工したいと思ったときの背景を1クリックで透過できるサービス
  • 大きなポスターから小さなアイコンまで、ロゴデザインデータのサイズも自由自在

無料版も良いですが、これからブランドロゴの力を使ってお客様との関係を深めていくには、PROプランがおすすめです

相性が合わなければ、解約すればお金もかからないので、PRO版の無料トライアルもぜひ試してみてくださいね。

良いブランドロゴ(ロゴマーク)づくりに欠かせない条件

さて、ロゴマークに費用を掛けなくてもいい事が分かりました。

しかし、ブランドロゴ(ロゴマーク)を作るにあたって留意した方が良いことがあります。

ロゴマーク制作の注意点

他者の商標、権利を侵害していないこと

他者の商標、権利を侵害していないことは大前提です。

もしロゴマークが権利侵害していることに気付かず、事業が拡大してから変更するとなるとそれまでのお客様の記憶が全て無駄になってしまいます。

有名なアップルのiPhoneは、日本の「アイホン」(インターホンの会社)の存在に気付かず、ブランド名を変えるわけにもいかず、今でもライセンス料を支払い続けています。(その額、年間1億円といわれています。)

商標がすでに存在するかは、特許庁のHPのこちらのページで簡易検索することが可能です。

ライバルとなる相手となるべく違う色・形を用いること

先ほど記述したように、人は色・形が最も記憶に残ります。

裏を返せば、同じ色、形を用いるとライバルと記憶が入り混じってしまったり、混乱してしまいます。

一部同じ色を使うなどは問題ありませんが、全体のベースカラー等は違うものを採用するのが望ましいです。

記憶に残りにくいモノトーンや、真っ白に黒字のロゴなど特徴の無い色・形はなるべく避けるのも得策です。

覚えやすい情報量にとどめておくこと

ロゴマークを豪華にしようとしたり、おしゃれに見せたいがあまり、装飾を多くしてみたり、カッコイイと思って英語や筆記体フォントで長々とブランド表記してみたりなど、ロゴマーク本来の役割を発揮できないロゴを多数見かけます。

情報量はなるべく少なく、覚えられる程度の要素に留めておきましょう

デザインを限定しすぎない事

これは将来ロゴマークを変えなければならない事態に陥らない為の、事前回避策です。

例えば、ハート形の石鹸を売り出そう!とロゴにハート形をモチーフに使用する、等がこのケースです。

その商品で利益が出て、じゃあ次は星型の石鹸!次はリーフ型の石鹸!とラインナップが増えていくとします。

すると、ハート形のロゴでは「ハート形の石鹸屋さん」としか見えない課題が出てきます。

このように将来ラインアップの拡張が予定されている場合は、主なモチーフを不変の「石鹸」にし、小さくハートをあしらう等の対応がベターです。

あまり細かい線や点を使ったデザインにしないこと

この後に解説しますが、ロゴマークは今後あらゆる場面で活用していくのですが、細い線や点を使ってデザインすることは望ましくありません。特に有形の物販の場合は注意

ロゴマークは今後あらゆるものに印刷したり、刻印したりと使用していきます。

この時に線が細いものや細かいデザインは印刷が潰れて汚くなってしまったり、より高精度な印刷が必要になり余分な費用が掛かってしまいます

これらのチェックポイントに注意して、ロゴマークを制作していきましょう。

Canvaでブランドを構築して、魅力的なロゴを数分でデザインしましょう。今すぐ開始!

ブランドロゴ(ロゴマーク)は「作り方」より、「使い方」が大切

ブランドロゴ(ロゴマーク)はデザインの良さより、使い勝手を重視

ブランドロゴはデザインの良さよりも「使い勝手の良さ」を重視して確定させるようにしましょう。

使い勝手とは、上述したように、印刷のしやすさ、webサイトへの掲載のしやすさや商品への印刷のしやすさ等です。

例えば縦に長いロゴを作ると、webサイトでは邪魔ですよね。

色の数がとってもカラフルなデザインは、印刷にお金と手間がかかります。

一般的には1~3色、円形、正方形、もしくは少し横幅が大きいデザインが使い勝手が良いとされています。

ブランドロゴ(ロゴマーク)はとにかく見られる回数を多く!

制作したブランドロゴを、どうやってお客様の記憶に定着させていくか。

それは「見せる回数を極力増やす」というのが最も効果的です。

ザイオンス効果

別名「単純接触の原理」といわれ、接触の回数や頻度が多ければ多い程、親密度が増すことをザイオンス効果といいます。

顧客との接点に、必ずロゴマークが介在するようにしましょう。

  • パッケージ・商品にロゴマークを必ず入れる
  • 広告に必ずロゴを入れる
  • 販促媒体に必ずロゴを入れる
  • お客様とのやり取りに必ずロゴを入れる
  • 映像の最初と最後に必ずロゴを入れる

このように、お客様との接点のあらゆる場所にロゴマークを配置することで、お客様が見る回数を極力増やすように心がけましょう

ブランドロゴ(ロゴマーク)は一度決めたら使い倒す!

お金をかけたかどうかに関わらず、制作したら、以降大きく変えないことが最重要!

ロゴマークをコロコロ変えるという事は、せっかくの良い記憶までリセットすることになります。

ロゴマークは、一度決めたら変えず、「浸透するまで使い続ける」という決意が重要

売上が悪かったり、ロゴマークを作った本人が飽きてしまったりすると、ロゴをコロコロ変えてしまうケースが良くあります。

ロゴマークはあなたとお客様を結ぶ大切なポイントカードです。

有名なロゴマークは、微妙なマイナーチェンジはあったとしても、何年も同じものを使い続けていますよね。

売り手側の都合で勝手に変えてしまってはお客様との思い出や記憶を自ら捨てることなので、注意してくださいね。

それではこの記事で紹介した知識を活かして、「あれ?…売れた!」を一緒につくっていきましょう。

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