世界一分かりやすい付加価値とは

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マーケティング基礎知識

付加価値とは?ベネフィットとは?世界一分かりやすく「価値」を解説。お客様への伝え方も。

ヒロヴィンチ

東証一部上場企業現役マーケッタ―/ブランドマネージャー【経歴】愛知県私大卒>>消費財大手メーカー(特定分野アジア1位)▶チェーンストア営業▶ブランドマーケティング▶ショッパーマーケティング。アーティスト、英会話教室、大手クレジットカード会社など中小大手30社以上のコンサル経験。東京都在住。

こんな悩みが解決できます

  • 付加価値とは?ベネフィットとは?よく聞く言葉だけど一体何のことなのかが分かる
  • マーケティング上必要な「付加価値」についての考え方が分かる
  • 上手な付加価値の訴求方法が分かる

ビジネスの場で「付加価値」という言葉が頻繁に出てきますよね。ただ、付加価値とは一体何なのか?を考えたことがありますか?

なんとなく「良いもの」というイメージはあるけど人には説明できない、という方には必見の記事です。付加価値とは何なのかを世界一分かりやすく解説していきます。

付加価値には2つの種類が存在する

付加価値とは読んで字のごとく「価値を付け加えること」ですね。その「価値」についてしっかり理解していきましょう。これが分かれば、あなたもどのように付加価値を高めたらよいのか、考えることができるようになります。

2つの付加価値「機能価値」と「情緒価値」

まず、価値には2つの価値が存在します。それは「機能価値」と「情緒価値」です。

「機能価値」とは?

楽になった、便利になった、できるようになった、解決した、しなくてよくなった、などの「実利面」での良いこと。マーケティング上では「ファンクショナルベネフィット」と呼ばれます。

「情緒価値」とは?

楽しい、うれしい、好き、信頼、かっこいい、先進的、などの「気持ち(情緒)面」での良いこと。マーケティング上では「エモーショナルベネフィット」と呼ばれます。

「機能価値(ファンクショナルベネフィット)」と、「情緒価値(エモーショナルベネフィット)」の2種類の価値が存在し、それらを総合して「付加価値(ベネフィット)」と呼びます。

「機能価値」は「商品機能」から。「情緒価値」は「機能価値」から生まれるもの

これらの付加価値である2つの「機能価値」と「情緒価値」には、発生源があります。

機能価値は商品機能から。情緒価値は機能価値から生まれる。

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「機能価値」は、ずばり、商品機能から感じられる利便(便益)であり、商品機能がなければ、機能価値は存在しません

そしてさらに、その「機能価値」から生まれるのが、「情緒価値」です。機能価値を感じたとき、使い手の気持ちに変化が起こります。そのプラス面の気持ちの変化が情緒価値です。

情緒価値は元となる機能価値がなければ発生せず、さらに元をたどれば商品機能が発生源となっています。ということはつまり、商品機能を引き上げることでしか付加価値の向上は見込めないのです。

いくら素敵な広告を流しても、いくら売り手が誇張して見せようとも、その商品の機能によって機能価値、情緒価値の内容や良しあしが決定づけられるのです。

ポイント

価値の発生する順序は必ず、「商品機能」➡「機能価値」➡「情緒価値」の順。

基本的に「機能価値」が無いと、「情緒価値」は生まれない。

付加価値とは、顧客が知覚して初めて価値となると心得よ

果たして、これらの価値は、いつ・どんな瞬間に価値となるのでしょうか。

それは、買い手が「実感した時点」です。この付加価値が実感されることを、マーケティング用語では「知覚価値」といいます。知覚価値という言葉の通り、お客様が感じてこそ(実感してこそ)初めて価値となるのです。

使い手が実利を実感した時に、初めて「価値」となる

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売り手が付加価値を大きく見せようとあがいても、それは付加価値ではなく、顧客が実際に知覚してこそ初めて価値となるのです。

例えば、売り手がどんなに商品機能にこだわったものだったとしても、お客様が気づかない、実利を感じない、気持ちの変化を感じない時は、それは価値でなく、ただの売り手の「こだわり」に過ぎません。

売り手の工夫やこだわりを「付加価値が高いでしょ」と言う方もいますが、それが使い手に実感されなければ価値とは言えませんね。

付加価値の上手な伝え方

買う前に付加価値を伝えたい時は根拠を必ずセットにすること

ここまでに説明してきた「付加価値とは何か」が分かって頂けたと思います。しかし、これはお客様にまず説明しなければ、お客様に使って頂き、実感していただくことができません。

そこで、この付加価値をお客様に伝える時に必ずセットとして必須になるものがあります。

それは「根拠」です。

え?その価値って、本当にわたしは得られるの?なんか怪しい…

このように、根拠が無ければお客様はその商品の「付加価値」を、お金を出して手に入れたいとは思ってくれません。「モテ女になれる」「イケメンになれる」これだけを伝えられたところで、お金を出そうとは思いませんよね。

この根拠は商品・サービスの強み、または差別点であり、客観的事実であることが大切です。

これらの根拠のことを、”信じられる理由”という意味で、マーケティングでは「RtoB(アール・トゥ・ビー:Reason to Believeの略)」と呼びます。

ポイント

価値をお伝えするには、根拠が必要。その根拠のことを「RtoB(アール・トゥ・ビー)」という。

付加価値の伝え方は「RtoB」+「ベネフィット」

付加価値の上手な伝え方は、必ず「RtoB(根拠)」+「得られる価値(ベネフィット)」をセットにしておくことです。

根拠と得られる価値が支え合うことによって、お客様にこれを使うとこんなに良いことがあるんだ、と信じて頂きお金を支払ってもらうことができるようになります。

付加価値(ベネフィット)の伝え方の良い例と悪い例
RtoB(根拠)を必ず価値とセットで伝えることが重要

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文章の基本形は「(RtoB=根拠)なので、(ベネフィット=得られる価値)です。」となります。なお、この2つのセットはキャッチコピーなど短い言葉で表現する時も必ず両方の要素が必要です。

この記事を読んで、付加価値とは何かを理解し、伝え方を学び、お客様に魅力的な商品・サービスをお届けしていってはいかがでしょうか。

「あれ?…売れた!」を一緒に作っていきましょう。

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